外壁や水回りのメンテナンスでよく耳にする「シーリング(コーキング)」。 建物の隙間を埋めて雨水の浸入を防ぎ、建物の寿命を延ばすために欠かせない建材です。しかし、ホームセンターの売り場に行くと「シリコン」「変成シリコン」「ウレタン」など、似たような名前の製品がたくさん並んでいて、どれを選べばいいか迷ってしまいませんか?
実は、シーリング材は「成分(種類)によって性質が全く異なり、使う場所を間違えるとすぐに劣化したり、その後の外壁塗装が台無しになったりする」という落とし穴があります。
今回は、それぞれのシーリング材の特徴と、場所に応じた正しい選び方をわかりやすく解説します。
1. 主要なシーリング材の「種類」と特徴

シーリング材は、主に以下の4つの種類に分けられます。それぞれの得意分野と弱点を知っておきましょう。
① シリコン系:水回りの絶対王者
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特徴: 耐水性、耐熱性、耐候性が非常に高く、価格も比較的安価です。
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弱点: 「上から塗装が一切できない」という致命的な弱点があります。塗料を強力に弾いてしまうため、ペンキを塗ってもすぐに剥がれてしまいます。また、周囲にシリコンの油分がにじみ出て、埃を吸着して黒く汚れる原因にもなります。
② 変成シリコン系:屋外・外壁の万能選手
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特徴: シリコンという名前がついていますが、全く別の成分です。耐候性が高く、なおかつ「上から塗装ができる」という大きなメリットがあります。
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弱点: 純粋なシリコン系に比べると価格が少し高めです。また、常に水に浸かるような場所(浴槽の内部など)には不向きです。
③ ウレタン系:高い耐久性と密着力
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特徴: 非常に硬化後のゴム弾性が強く、コンクリートやモルタルへの密着力に優れています。もちろん上から塗装が可能です。
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弱点: 「紫外線に極めて弱い」という弱点があります。そのままむき出しにしておくと、日光でドロドロに溶けたりボロボロにひび割れたりします。
④ アクリル系:室内向けの扱いやすさ
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特徴: 水性タイプが多く、作業がしやすいのが特徴です。主に新築時の内装クロス(壁紙)の隙間埋めに使われます。
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弱点: 耐久性や耐水性が低く、乾燥すると体積が縮む(肉痩せする)ため、屋外の水が当たる場所には絶対に使えません。
2. 【場所別】失敗しないシーリング材の選び方

種類の違いがわかったところで、具体的に「どこの場所にどれを使えばいいのか」を見ていきましょう。
◆ お風呂・キッチン・洗面台には「シリコン系(防カビ入り)」
水がかかる室内には、最も防水性の高い「シリコン系」一択です。水回りは湿気でカビが発生しやすいため、パッケージに必ず「防カビ剤配合」や「防カビ」と明記されているものを選んでください。 ※ここで変成シリコンを使ってしまうと、耐水性が足りず、カビも生えやすくなるため注意が必要です。
◆ 外壁(サイディング目地)・窓サッシまわりには「変成シリコン系」
屋外の外壁まわりには、日光に強く、のちのリフォームで壁と一緒にペンキが塗れる「変成シリコン系」がベストです。 もしここに普通の「シリコン系」を使ってしまうと、将来外壁塗装をするときにその部分だけペンキがのらなくなり、すべて剥がしてやり直すという大がかりな事態になってしまいます。
◆ モルタル・コンクリートのひび割れには「ウレタン系」
コンクリートの大きなクラック(ひび割れ)補修には、密着力の強い「ウレタン系」が適しています。ただし前述の通り紫外線に弱いため、「施工した後に必ず上から塗装をして、日光を遮断する」ことが大前提となります。
3. 外壁リフォームで知っておきたい「ノンブリード(NB)」とは?
外壁に「変成シリコン」や「ウレタン」を使い、その上から塗装をする場合に必ずチェックしてほしいのが「ノンブリード(NB)タイプ」かどうかです。
一般的なシーリング材には、ゴムを柔らかくするための「可塑剤(かそざい)」という成分が含まれています。これが年月とともに表面ににじみ出て(=ブリード現象)、上から塗ったペンキを化学反応でベタつかせてしまいます。そのベタついた部分に空気中の埃や排気ガスがこびりつき、シーリングのラインに沿って外壁が真っ黒に汚れてしまうのです。
この汚れを防ぐために可塑剤が出ないように作られたのが「ノンブリードタイプ」です。外壁の美観を長く保つために、塗装を行う場所には必ず「変成シリコンNB」や「ウレタンNB」と書かれた製品を選びましょう。
まとめ
シーリング材を選ぶ際の基準はシンプルです。
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水回り(塗装しない) = シリコン系(防カビ)
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外壁・サッシ(塗装する) = 変成シリコン系(ノンブリード)
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コンクリート補修(必ず塗装する) = ウレタン系
建物の場所に適した正しいシーリング材を選ぶことで、お家の防水性能を最大限に発揮させ、美しさを長持ちさせることができます。DIYで挑戦する方も、業者に見積もりを依頼する方も、ぜひこの違いを意識してみてくださいね。